5・15事件

今日は「話せばわかる」「問答無用」で有名な、5・15事件の日です。

1932年5月15日に五・一五事件が起こる。内閣総理大臣犬養毅が襲撃、殺害
される。

五・一五事件大日本帝国海軍急進派の青年将校を中心とする反乱事件で、武
装した海軍の青年将校たちが首相官邸に乱入し、当時の護憲運動の旗頭ともい
える犬養毅総理を暗殺した。この事件により日本の政党政治は衰退し、逆に軍
部独裁政治への一歩を進めた。

5・15事件の首謀格、海軍中尉三上卓はのちに昭和維新の歌を作詞・作曲し、
戦後には旧帝国軍人らのクーデター未遂事件、三無事件に関与している。

以下は五・一五事件の時に配布された檄文です(『現代史資料』)。
「日本国民よ!
刻下の祖国日本を直視せよ、政治、外交、経済、教育、思想、軍事、何処に皇国日本の姿ありや。
政権党利に盲ひたる政党と之に結托して民衆の膏血を搾る財閥と更に之を擁護して圧政日に長ずる官憲と軟弱外交と堕落せる教育と腐敗せる軍部と悪化せる思想と塗炭に苦しむ農民、労働者階級と而して群拠する口舌の徒と日本は今や斯くの如き錯騒せる堕落の淵に死なんとしている。革新の時機!今にして立たずんば日本は滅亡せんのみ。
国民よ!武器を執って立て、今や邦家救済の道は唯一つ直接行動以外に何者もない、国民諸君よ!
天皇の御名に於て君側の奸を屠れ!
国民の敵たる既成政党と財閥を殺せ!
横暴極まる官憲を膺懲せよ!
奸賊、特権階級を抹殺せよ!
農民よ、労働者よ、全国民よ祖国日本を守れ!
而して、
陛下の聖明の下、建国の精神に帰り国民自治の大精神に徹して人材を登用し朗らかな維新日本を建設せよ。
民衆よ!
この建設を念願しつつ先づ破壊だ!
凡ての現存する醜悪なる制度をぶち壊せ!
偉大なる建設の前には徹底的な破壊を要す。
吾等は日本の現状を哭して赤手に魁けて諸君と共に昭和維新の炬火を点ぜんとするもの。
素より現存する左傾、右傾の何れの団体にも属せぬ、
日本の興亡は吾等「国民前衛隊」決行の成否に非ずして吾等の精神を持して続起する国民諸君の実行力如何に懸る起て!
起つて真の日本を建設せよ! 」


これを書いた三上卓中尉という人物はベールに包まれて全く正体が見えてこない。
誰か詳しい人教えていただきたい。